遺言で葬儀の方法を希望するときの注意点

遺言で葬儀方法を希望しても、実現されないことが多い!

遺言に残せる内容は法律で限定されている!

法律は、遺言書の作り方について厳格な方式を定めています。
方式だけではなく、遺言書の内容についても、遺言によって法律的な効果が生ずる事項を限定的に定めています。
これを、「遺言事項」といいます。

遺言は、残した方が亡くなってはじめて効力を生ずるものですから、遺言について「本人の本当の気持ちではない。」とか「偽造されたものだ。」といった疑問を持つ者がいても、遺言を残した本人に確かめることができません。
だから、遺言は法律によって厳格な方式を定められていたり、「法律的な力を与えましょう。」という内容を限定しているのです。

参考記事⇒「遺言書で残しておける10のこと」

遺言事項は法定されている

ただ、法律で決められた内容以外のことも、遺言に残して良いんです!

上記のとおり、法律は、遺言に残すことによって法律的な効果を生ずる「遺言事項」を定めていますが、それ以外のことも残して良いのです。

例えば、「家族みんなに感謝している。」とか、「私がこの世を去った後も、息子たち皆が力を合わせて仲良く暮らして欲しい。」といった希望です。
遺言は、遺言を残した方の最終的な意思や想いを表明しておくものですから、「遺言事項」以外に、こうした希望だって残すことができるのです。

このような「遺言事項」以外の内容は、遺言の「付言事項」といいます。
しかし、遺言の「付言事項」は、通常、法律的な効果は生じません。
つまり、遺言の「付言事項」に記された内容は、実現してもしなくても良いということです。

葬儀方法の希望は、遺言の「付言事項」です。

葬儀や埋葬の方法についての希望も、遺言の「付言事項」となります。

「こういう葬式にして欲しい。」
「出席者は近親者だけで良い。」
「葬式費用はこのくらい。」
「想い出の海に散骨して欲しい。」
「樹木葬をして欲しい。」

こうしたことを遺言書に残しておくことができます。
ただし、上記のとおり、遺言の「付言事項」は、法律的な効果は保障されていません。
遺言の「付言事項」とはいっても、遺言を残した方の最後の意思や想いですから、相続人などによって尊重されるのが普通であると思います。
しかし、それを実現するかしないかは相続人などの意思に任され、遺言を残した方の希望と異なるやり方をしても良いのです。

遺言の付言事項・葬儀

そもそも、遺言書を見つけるのが、葬儀の後ということも・・・

大切なご家族が亡くなったという一大事に、残された家族などが、冷静に「それじゃ遺言を探そう。」「遺言書の内容を確認しよう。」という話をするでしょうか。。。

正直、そのようなパターンは少ないのではないかと思います。
遺言書が相続人の方々に開示されるのは、葬儀や埋葬が済んで一段落した後というのが一般的なのではないでしょうか。
当然ながら、そのような場合には、遺言書の「付言事項」に残されていただけでは、その遺言書を残した方の希望を叶えることはできないということになってしまいます。

葬儀の希望は、エンディングノートなども活用して事前に家族に相談を!

これまでの話しをまとめます。

  • 葬儀の希望は、遺言の「付言事項」であるため、法律的な効果はない。実現するかしないかは、相続人などに任される。
  • 葬儀の希望を遺言書に残しても、その遺言書を見つけるのが葬儀後であれば、実現されない。

これらのことから、死後、直近に行われる葬儀や法要に関することについては、事前に家族や信頼できる人に相談し、その実現を依頼しておくことも必要といえます。
その際、エンディングノートに記して家族になどに渡しておくのも良いでしょう。

そのうえで、遺言書に自分の葬儀に関する希望を記しておけば、きっと残された家族などが、その想いを実現してくれるでしょう。

エンディングノート

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