宮澤優一事務所

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父の再婚相手が財産目当ての場合、この再婚を取り消せますか。

宮澤先生、はじめまして。
質問をよろしくお願いいたします。

父は65歳を迎えたばかりです。
会社の役員を務めていることもあり、財産はそれなりにあると思います。
母は、4年ほど前に病気で亡くなっています。
その父から、再婚しようと考えていると相談を受けました。
相談と言うより、報告といった方がよいかもしれません。
年の差婚が流行っているようですが、父が再婚しようとしている相手も30歳ちょっとの方のようです。
私より年下です。
父の気持ちを理解してあげたいと思う反面、正直、私はこの再婚相手が財産目当てなのではないかと思っています。
私としても、期待をしているわけではありませんが、父の所有している土地や建物は私が相続するものと思っていましたから、それも納得できません。
この女性と会って話をしたいと思っていますが、もし財産狙いの再婚だとしたら、それを取り消す方法というのはあるのでしょうか。

 

  • 行政書士 宮澤優一 より:

    再婚が有効か無効は、当事者の気持ちに委ねられている

    どんなに高齢の方であっても、結婚というのは本人の自由な意思に基づいてなされるものです。
    ご質問のケースでは、お父様は会社の役員を務めておられるようですから、当然、心身ともにお元気なのだと思います。
    お父様が結婚したいという気持ちでおられるのであれば、その結婚の意思に対して他人が無効と主張することはできません。
    仮にお父様の判断能力が低くなっており、成年後見人がついていたとしても、結婚については引き留めることはできません。

    再婚相手が相続財産目当てであったとしても、同じ

    たとえ再婚相手の方が財産目当てであったとしても、お父様自身の気持ちが揺るがないのであれば、その再婚を止めることはできませんし、他人が再婚を無効だと主張することはできません。

    つまり、再婚相手にも、配偶者として相続の権利が発生します。
    ご質問のケースでは、配偶者と子どもが相続人にということになりますから、お父様の相続財産の2分の1が再婚相手の相続分ということになります。

    再婚相手の方の真意は分からないにしても、あなたにとって簡単に承服できないことであると思いますが、お父様の気持ちが再婚するという確固たる意思である以上、どうすることもできません。

    お父様の気持ちに基づく再婚ではない場合には、違います

    ご質問のケースでは該当しないと思いますが、もしお父様の気持ちに基づく再婚でない場合には、結論は変わってきます。

    例えば、認知症に罹っているご高齢者に対して強引に結婚を迫り、勝手に婚姻届を出しているような場合です。
    このような場合には、もしそのご高齢者の気持ちに基づくものでないことが明らかであれば、あなたは「婚姻の無効の訴え」を家庭裁判所に提起することができます。

    この場合でも、そのご高齢者の気持ちに基づいてなされた結婚であれば、必ずしも無効になるものではありません。

    私の業務の範疇ではありませんが、あなたのお気持ちも、お父様のお気持ちもどちらも大切であると思います。
    一度親子で腹を割って話し合ってみてはいかがでしょうか。

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