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2026.11.02

【小さな子どもがいる家庭こそ、遺言書を考えてほしい理由】

今日は、
「未成年の子どもがいる家庭の相続」のお話です。

本日も、

お父さんが亡くなり、
相続人が「お母さん」と「まだ6歳にもなっていないお子さん2人」

という相続手続きについてご相談を受けました。

こんな場合、

「子どもはまだ小さいから、お母さんが代わりに手続きを進めればいい」

と思っていませんか?

実は、

そう簡単ではありません。

遺言書がない場合、

相続人同士で

「自宅は誰が相続する?」
「預金はどう分ける?」

という遺産分割協議をする必要があります。

ところが、

お母さん自身も相続人。

お母さんが多く相続すれば、

その分、子どもの取り分は減ります。

つまり、

お母さんと子どもは、

遺産分割では法律上

「利益が相反する関係」

になります。

そのため、

お母さんが子どもを代理して、

「家も預金も全部、お母さんが相続します」

と決めることはできないのです。

ですから、

このような場合、

家庭裁判所に申し立てて、
子どもの代わりに遺産分割協議をする

「特別代理人」

を選任してもらう必要があります。

そして、

今回のように子どもが2人いれば、

子ども同士にも利害関係がありますので、

原則としてそれぞれに特別代理人を選任してもらうことになります。

つまり、

母+特別代理人+特別代理人

で遺産分割協議を行うことになります。

さらに大切なのが、

未成年の子どもの相続分。

家庭裁判所は、

未成年者の権利を守るため、

原則として法定相続分を確保する内容であるかを確認します。

ですから、

「子どもはまだ小さいし、家計も全部お母さんが管理するから、とりあえず全部お母さん名義にしておこう」

というように、

親の都合だけで自由に分けられるわけではないということです。

通常の相続より、
手続きにも時間と手間がかかります。

では、どう備えるのか。

そこで一つの大きな選択肢になるのが、

遺言書です。

遺言書で財産の承継先をあらかじめ定めておけば、

原則として、

その財産について相続人全員で「どう分けるか」という遺産分割協議をする必要はありません。

つまり、

遺言書があれば、

その内容に従って相続するため、

原則として遺産分割協議は不要です。

そのため、

特別な事情がなければ、

遺産分割のための特別代理人選任を避けることができます。

もちろん、

遺留分など別に検討すべき問題もありますので、

「遺言があれば何をしても自由」

という意味ではありません。

大切なのは、

「うちはまだ若いから遺言なんて必要ない」

と考えないことです。

むしろ、

小さな子どもがいる。
住宅がある。
預貯金や生命保険がある。

そんな若い世代だからこそ、

もしものとき、

残された配偶者がどんな手続きをしなければならないのか。

子どもの財産をどう守るのか。

そこまで考えて遺言を準備しておく意味があります。

私も、

2歳息子がいますので、

50歳ですが、

遺言書を用意しています。

遺言書は、

高齢になってから財産を分けるためだけのものではありません。

万が一のときに、
大切な家族の手続きや負担を少しでも減らすためのものでもあります。

「まだ若いから」ではなく、

家族を守りたい今だからこそ、考えておく。

大切な家族を守るため、

若いうちからの「老いじたく」があるのです。