行政書士・社会福祉士
宮澤優一事務所
気軽に頼れる「老いじたく&相続」安心案内人
行政書士・社会福祉士
宮澤優一事務所
ブログ
ブログ
2026.10.20

今日は「8050問題」と親亡き後のお話です。
80代の親と、 ひきこもり状態などにある50代の子。
親の年金や住まいに支えられ、 親子で暮らしている世帯があります。
親御さんから、
こんな思いを伺うことがあります。
「自分たちがいなくなった後、この子はどうなるのだろう」
そこで考えるのが、
財産を残すこと。
例えば、
親名義の自宅と預貯金を、
子に相続させる。
住む家もある。 当面の生活費もある。
これで安心でしょうか?
実は、
財産を残すことと、
その財産を使って暮らしていけることは、
別の問題なのです。
親が亡くなると、
預貯金の相続手続きや不動産の名義変更などが必要になります。
自宅を相続すれば、
固定資産税や修繕費などの負担も続きます。
さらに、
葬儀や納骨、
医療費・施設利用料の精算、
各種契約の解約など、
対応すべきことは少なくありません。
もちろん、
ひきこもり状態にあるからといって、こうした手続きができないわけではありません。
ただ、
親が長年、
生活上の手続きや家計管理を担ってきた場合、
突然すべてを引き受けることは大きな負担になり得ます。
そして、
もう一つ大切なこと。
親の成年後見人がいても、
親が亡くなった後、
その人が子の生活や相続手続きを支えてくれるとは限りません。
成年後見人の権限は、
本人の死亡によって原則として終了するからです。
だからこそ、
親が元気なうちからの「老いじたく」が大切です。
例えば、
遺言書を作成し、
財産の引継ぎ方を明確にしておくこと。
遺言執行者を指定し、
遺言の内容を実現する役割を担ってもらうこと。
必要に応じて死後事務委任契約を結び、
葬儀や各種解約などを誰に頼むか決めておくこと。
そして、
子自身が困ったとき、
誰に相談し、
どのような支援を受けられるのか。
これも、
財産の準備と同じくらい重要です。
ただし、
遺言執行者も死後事務の受任者も、
当然に子の生活全般を支える立場になるわけではありません。
それぞれの役割を整理し、
必要な支援を組み合わせることが大切です。
今日も、
8050問題を抱えるご高齢のご夫婦からご相談を受けました。
親御さんが心配されるのは、
ご自身の老後だけではありません。
自分たちがいなくなった後の、子の人生です。
財産を残すだけではなく、
その財産を生かして暮らしていけるように備えること。
それが、
8050問題を抱えるご家庭にとって、
大切な老いじたくの一つだと思います。
親の人生も、
子の人生も、
どちらも大切です。
法律と福祉の両方から、
早めに考えていきたいですね。