行政書士・社会福祉士
宮澤優一事務所
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ブログ
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2026.10.14

今日は「身寄りのない方の災害への備え」のお話です。
例えば、
一人暮らしで、歩くことが難しい高齢者。
頼れる家族はいません。
大雨が降り、
避難指示が出されたとき、
誰が、その方の避難を手伝うのでしょうか?
「ケアマネジャー?」
「後見人?」 「地域包括支援センター?」 「民生委員?」 「行政?」
実は、
こうした方々の避難を支えるための制度があります。
それが、
「避難行動要支援者名簿」
です。
災害対策基本法では、
自力での避難が難しく、
特に支援が必要な高齢者や障害者などについて、
市町村に名簿の作成を義務付けています。
でも、
ここで大切なことがあります。
名簿に名前が載っているだけで、
災害時に誰かが必ず助けに来てくれるわけではありません。
そこで、
もう一つ重要なのが、
「個別避難計画」
です。
2021年の法改正によって、
市町村には、
この計画の作成が努力義務とされました。
例えば、
・どこへ避難するのか ・誰が避難を支援するのか ・どのような移動手段が必要か ・本人にはどんな配慮が必要か
といったことを、
一人ひとりの状況に合わせて考える計画です。
つまり、
「支援が必要な人を把握する」のが名簿。
「その人をどう支援するか考える」のが個別避難計画。
という違いがあります。
ただし、
計画があっても、
必ず避難できることを保証するものではありません。
支援する側にも、
自分や家族の安全があります。
だからこそ、
無理な責任を一人に背負わせず、
地域で協力できる体制をつくることが大切です。
私は行政書士・社会福祉士として、
成年後見人や財産管理の受任者などの立場から、
身寄りのない方々の生活を支援しています。
日頃は、
医療や介護、
財産管理、
各種契約などに目が向きがちです。
でも、災害は待ってくれません。
その方の住まいに、
どんな災害リスクがあるのか。
避難が必要になったとき、
自力で移動できるのか。
支援が必要な場合、
地域の誰と連携できるのか。
そして、
個別避難計画は作成されているのか。
こうしたことも、
日頃の支援の中で確認しておく必要があると思います。
もちろん、
成年後見人だからといって、
災害時に本人を迎えに行き、
避難させる義務を当然に負うわけではありません。
私も、それはできません。
大切なのは、
一人で何でも引き受けることではなく、
本人の状況を把握し、
行政や福祉関係者、
地域の方々と必要な情報を共有し、
備えておくことです。
身寄りがないから、
災害時に誰も助けてくれない。
そんなことがあってはいけません。
家族がいなくても、
安心して暮らし続けられる地域をつくる。
「もしものとき、この方はどうやって避難するのだろう?」
その問いを、
普段の支援の中に加える。
命を守るための備えもまた、
大切な「老いじたく」であり、「権利擁護」だと思います。
