遺言書の保管方法

遺言書は厳重に、そして、その時がきたら見つかりやすいように保管する

せっかく遺言書を残したとしても、遺言書を残した人が亡くなったときに誰にも見つけられないようでは意味がありません。
そして、きちんと遺言書の内容を実現してくれる人に見つけてもらえるようにする必要もあります。

ですから、遺言書の保管方法は、せっかく残した遺言書を確実に実現するためにとても大切です。
どのように遺言書を保管したら良いか、しっかり考えておきましょう。

以下に、「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」それぞれの場合について、保管方法についてのポイントを記しました。

遺言書の保管場所

自筆証書遺言の保管

遺言書を残した本人が保管していると、いざ本人が亡くなって相続が開始したときに、誰にも見つけてもらえないことも考えられます。
そうなると、誰も遺言書の存在を知らないまま遺産分割協議が行われてしまい、結果として遺言書の内容とは全く異なる相続となってしまうことがあります。
これではせっかく遺言書を残した意味がありません。

また、遺言書がないと思って相続人間で遺産分割協議を終えたのに、協議が終わってから遺言書が発見されることもあります。
その場合には、苦労してまとまった遺産分割協議が無効になってしまうこともあります。
こんなことにならないように、遺言書を残した人が亡くなったことを、すぐに知ることができる立場の方に遺言書の保管をお任せしましょう。

その中でも、特に次のような方が良いでしょう。

  • その遺言書によって財産を多く取得する方
  • その遺言書で遺言執行者(遺言を実現するための手続きをする人)に指定した人

自筆証書遺言の保管をお任せする人

公正証書遺言の保管

公正証書遺言は、公証役場で公証人に作ってもらう遺言書です。
公正証書遺言を作ってもらう時、次の3つが作られます。

  • 原本
  • 正本
  • 謄本

それぞれの保管方法を記します。

「原本」

遺言書を残す人、公証人、証人2名が、自分で署名押印した遺言書が「原本」です。
「原本」は公証役場で保管してくれます。
公正証書の保管期間は20年が通常のようですが、遺言書の場合は20年経過後もしっかり公証役場で保管してくれます。
紛失や改ざんのおそれがないという安心を得られるのも、公正証書遺言の長所です。

「正本」

「正本」は、「原本」と同じ効力をもつ「原本のコピー」です。
正本は、遺言を残した方が亡くなって、その遺言書の内容を実現しようとするとき、金融機関等から提示を求められます。
ですから、「正本」は自筆証書遺言の場合と同じように、遺言書を残した人が亡くなったことを、すぐに知ることができる立場の方に保管をお任せしましょう。
その中でも、やはり自筆証書遺言の場合と同じように、次のような方が良いでしょう。

  • その遺言書によって財産を多く取得する方
  • その遺言書で遺言執行者(遺言を実現するための手続きをする人)に指定した人

もし、「自分がこの世を去るまでは、誰にも遺言書の内容を知られたくない。」とお考えでしたら、「正本」も「謄本」もどこか誰にも分からないように保管してしまい、上記のような方に「自分がこの世を去ったら公証役場に行きなさい。そこに遺言書が保管してある。」とだけ伝えておく方法もあります。

公証役場では、遺言書を残した方が亡くなるまでは、第三者に開示するようなことはしません。
詳しくは、こちらの記事もご覧ください。
⇒「公証役場の遺言検索システム」

「謄本」

「謄本」は、「原本の控え」のようなものとお考えください。
これは、遺言書を残した方がご自身で保管して、どんな遺言書を残したのか確認するための控えとすれば良いでしょう。
その必要がなければ、「正本」の保管をお任せした人と同じ方に預けても良いでしょう。

公正証書遺言の保管方法

絶対に遺言書を保管しては行けない場所

大事なものだからといって、貸金庫に遺言書を保管する方がおられますが、この方法は止めた方が良いです。
その理由は、以前書いた記事で説明してありますので、ご覧になってください。
⇒「絶対に遺言書を保管しては行けない場所」

遺言書の保管場所

相続・遺言書・老後のそなえ(成年後見)について詳しく知りたい方へ

⇒「相続」に関するコラム
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