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エンディングノート

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知っておきたい
「エンディングノート」の基礎知識

目次

  1. ①老いじたくの「はじめの一歩」がエンディングノート
  2. ②エンディングノートに書いておきたいこと
  3. ③エンディングノートの選び方・書き方・保管方法
  4. ④人生会議(Advance Care Planning)とエンディングノート

①老いじたくの「はじめの一歩」がエンディングノート

「エンディングノート」に関心を持つ方が増えていますが、実際に書いている人は、1割にも満たないといわれています。 その理由の1つが、「死の準備みたいで縁起が悪い」というものです。これは大変な誤解です。エンディングノートは死後に読んでもらうことを前提にするものではないのです。

これまで人生の様々なステージでどんな想いをもって生きてきたのかと自分自身の人生を振り返り、今をどのように生きたいのかを考え、そして、これからの人生をどのように生きていきたいのかという希望を記し、家族や関係者に自分の想いを知ってもらうためのもの。それがエンディングノートです。 縁起が悪いどころか、これからの自分や家族の幸せを考えるためのノートですから、明るくて希望に溢れたハッピーなノートなのです。

結果として、人生の終わり方まで記すことになりますが、それはあくまでも結果です。

エンディングノートが、家族や関係者と話し合っておくべきことを、話し合うきっかけとなることも期待できます。エンディングノートは、老いじたくの「はじめの一歩」としてオススメです。

②エンディングノートに書いておきたいこと

内容は何でも構いません。初恋。思い出の地。会いたい友人。行きたい場所。好きなこと。やりたいこと。好きな食べ物。聴きたい音楽・・・。案外、自分自身のことも分かっていないものです。文字にすることで、これからどう生きたいかという想いを発見することができます。それは、自分自身の幸せに繋がります。

そんなエンディングノートに書いた実現したい想いは、もしご自身に医療や介護が必要になったときに、とても大切な内容にもなります。 看護や介護スタッフにとっては、実現できなくなってしまった貴方の想いを叶えて差し上げることで、幸せづくりのお手伝いができることが一番大切な行為になります。 家族もまた、貴方の想いを叶えることができたという幸せを味わうことができるでしょう。貴方がこの世を去った後も、家族は貴方の想いを叶えてあげられたことを心の栄養にして、幸せに生きていけるはずです。 自分が豊かに生きるとともに、この世を去った後も家族が、後悔や自責の念に苛まれることなく幸せに生きていくためのもの。それがエンディングノートの本当の価値です。

その他、書いておきたいポイントを下記に列挙してみました。

延命治療に対する希望も書いておきたいところです。延命治療か尊厳死かの決断をするのは家族であることが多いのですが、その決断によって家族が後悔や罪の意識をいつまでも負うことになるからです。

・ペットを飼っている場合は、ペットのためにも、世話を引き継ぐ人のためにも、「普段食べている物」「かかりつけ医」などのペット情報を書いておきたいですね。

アレルギーや持病、常用薬などについて書いておくと、認知症などで判断能力が低下したり、重篤な状態になったりした場合の備えになります。

・葬儀の規模や参列してほしい人、喪主を任せたい人、遺影に使って欲しい写真、死後に連絡して欲しい親族や友人を書いておくと家族は助かります。お墓をお持ちの方は、寺院や霊園の連絡先も書いておきたいポイントです。

・現金や預貯金、有価証券、不動産、加入している生命保険などの財産一覧、携帯電話やクレジットカードの契約情報、借金、保証人になっている債務について記しておくと、相続人の負担を軽減できます。

今までの人生を振り返りながら、日頃言えない大切な人への感謝を言葉を最後に、書いてはいかがでしょうか。

なお、エンディングノートと遺言書は全く別物です。遺産分けの方法を指定したいなら、法的効力のある遺言書でなければ実現できません。遺言書を書いた場合、エンディングノートに「遺言書を書いてある」ことを書いておくと遺言書を見つけてもらいやすくなるでしょう。

③エンディングノートの選び方・書き方・保管方法

遺言書のように決まった書き方はありません。何でも自由です。書店にもたくさん並んでいますし、インターネットから無料で手に入れることができるものもあります。書きやすいものを選んでみてください。自由だからこそ難しいという方は、次のことを参考になさってください。

先述②のとおり、
エンディングノートの役割には、大きく次の3つがあります。
1. 自分がこれからどう生きていくかを発見する
2. 何かあったときに備えて、自分の意思を示しておく
3. 死後に、家族が罪の意識に苛まれたり困ることがないようにする

それを踏まえて、オリジナルのものにすると、より自分にとって価値の高いエンディングノートになります。

◎保管方法も自由です オススメしたいのは、自分が書き足しやすく、家族や関係者が自由に見ることができるような場所に置いておくことです。例えばリビングのテーブルの上です。そして、家族や関係者にご覧になっていただくのです。 実は、エンディングノートは「完成」ということがありません。思い付くまま書き足したり、何度でも書き直したりするものです。 そして、書くだけでは価値がありません。エンディングノートに書いたことを、家族や関係者と話し合うことで初めて価値が生まれます。せっかく書いたエンディングノートをしまい込んでしまうことは避けた方が良いでしょう。

④人生会議(Advance Care Planning)とエンディングノート

「人生会議」とは、自分が大切にしていることや望み、どのような医療や介護を望んでいるかについて、自ら考え、それを信頼する人たちと話し合って共有することです。エンディングノートは、価値ある人生会議を催すうえで貴重な資料となるでしょう。

また、いざ命の危険が迫った状態になると約70%の方が、自分が受ける医療や介護などについて、自分で決めたり、自分の希望を伝えたりすることができなくなるといわれています。そのような状況になった時、家族や関係者が、その人の気持ちを想像しながら医療やケアについて話合いをすることになります。その場合に、エンディングノートがその人の価値観や気持ちを察するための重要な手掛かりとなるのです。

もちろん、全ての人が、エンディングノートを書き、人生会議をしなくてはならないというわけでは決してありません。あくまで、個人の主体的な考えによって進めるべきものです。考えたくないという方への配慮は必要です。 しかし、エンディングノートや人生会議を重ねることで、もしものときに、患者様・利用者様の想いを実現するためにかけがえのない財産となり、その家族様の心のご負担を軽くするでしょう。

だからこそ、医療・福祉関係者の方にも、エンディングノートの活用法を知っていただきたいです。

ほんの一例ですが、こんな具合に。
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