宮澤優一事務所

0263-88-3323

お知らせ・コラム
セミナー開催情報から日常で役立つ一般知識まで、幅広く発信中です。

  • HOME
  • 夫の遺産を相続させた長男が、私より先に死んでしまった。
  • なんでも相談

夫の遺産を相続させた長男が、私より先に死んでしまった。

12年前に夫が亡くなった際に、私は夫名義であった土地や家なども含めて、夫の遺産のほとんど全てを長男に相続させることにしました。
私は、夫名義であった家に、長男とその嫁と孫2人と同居していましたから、「ゆくゆく長男のお世話になるのだから、面倒なことはせずに、今のうちに長男に全てを相続させておこう。」と考えたのです。
ところが、その長男が昨年45歳の若さで死んでしまいました。
長男の遺産は、長男の嫁と2人の孫が相続することとなりました。
その結果、家は長男の嫁名義となってしまい、私としては何となく居心地が悪いです。
少しでも、長男の遺産を私が相続することはできないでしょうか。

  • 行政書士 宮澤優一 より:

    亡くなった子どもに配偶者と子がいる以上、親は相続できません。

    相続に関するご質問ありがとうございます。
    少し厳しい結論となりますが、亡くなったご長男に妻と子がいる以上、親であるあなたは、ご長男の遺産を相続することはできません。

    相続人を確定させることが最重要

    相続の話し合い(遺産分割協議)は、先々のことを考えなければいけません。

    お話しを伺うと、ご主人の遺産相続の時に、ご主人の遺産の全てを長男に相続させたことを後悔してらっしゃることがよく分かります。
    お気の毒ではありますが、ご主人が亡くなったときに、あなたは相続人として「長男に相続させる」という遺産分割協議に同意しているわけです。

    何となく、親の方が先にこの世を去ると思いがちですが、人間の死は必ずしも生を受けた順番どおりではありません。
    親より先に子どもが亡くなってしまうことだって珍しくありません。

    親より先に子どもが亡くなることを、「逆縁」といいます。
    日本は長寿国です。
    平均寿命は男女とも延び続けており、この先、女性の平均寿命は90歳を超えると見込まれています。
    しかし、当然ながら誰もが長生きするわけではありません。
    親が長生きしている分だけ、「逆縁」が起きる可能性が高くなるといえるでしょう。

    ですから、今更ながらですが、ご主人の相続についての話し合い(遺産分割協議)を行う際には、先々のことをしっかり考えて、「もし長男が自分より先に亡くなったら、長男の遺産はどうなるのだろう?」ということを考えておく必要があったということになるのです。

    参考記事⇒「誰が相続人になるのか~相続の順位~」
    参考記事⇒「誰が相続人になるかを確認する方法」
    参考記事⇒「相続人が誰かを確認する方法」

    もともとは親夫婦が築き上げた財産でも、相続されたら、それを受けた相続人の財産です。

    きっと、ご長男が相続したご主人の遺産は、あなたとご主人様が一生懸命に築き上げてこられた財産であると思います。
    それが、今となってはあなたの手元に残っておらず、ご長男が亡くなったことにより、その妻と2人のお孫さんに相続されたのですから、何とも割り切れないお気持ちでいらっしゃることとお察しいたします。

    しかし、それはご主人の死亡による遺産相続、そしてご長男の死亡による遺産相続という2つの相続を経ての結果であり、法律上、今となってはあなたがその財産を分けてくれ求めることはできません。

    有効に相続されたら、もはやそれを受けた相続人の財産なのです。

    相続される財産

    相続・遺言書・老後のそなえ(成年後見)について詳しく知りたい方へ

    ⇒「相続」に関するコラム
    ⇒「遺言書」に関するコラム
    ⇒「老後のそなえ」に関するコラム

    こんなお悩みやお困りごとを解決します!

    ⇒「相続手続き」を失敗したくない
    ⇒確実に実現される「遺言書」を作りたい
    ⇒老後の不安をなくしたい

    slide2

カテゴリー

月別アーカイブ