宮澤優一事務所

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相続で、私の遺留分がどのくらいか教えてください。

85歳になる母が、今年の5月に亡くなりました。
父は既に他界しており、子どもは私たち4人の姉妹です。
一番上の姉が母と同居していたこともあり、母はこの姉にほとんどの財産を相続させるという遺言書を残していました。
もしかしたらこの姉がそのように仕向けたのかも知れません。
とにかく、この遺言書によって、この姉は母の財産のほとんどを相続することとなりました。
私や他の姉妹が相続したのは、一部の銀行口座に残っていた、本当に微々たる現金のみでした。
母の遺言書どおりとはいえ、やはりこの相続に納得いかない部分もあり、相続について少し調べてみたところ、私たちにも遺留分という相続の権利が少しはあるということを知りました。
しかし、いったい私の遺留分というのが、相続財産のうちどのくらいの割合で認められるのかが分かりません。
母の相続で、私にはいったいどれくらいの遺留分が認められるのか教えてください。

  • 行政書士 宮澤優一 より:

    亡くなった方の子どもだけが相続人となった場合の遺留分は、遺産の2分の1です。

    「遺留分」というのは少し分かりづらいですね。
    最初に「遺留分」についての説明をして、その後、あなたの遺留分について説明いたします。

    遺留分侵害

    そもそも「遺留分」とは何か。

    遺留分というのは、亡くなった方の相続財産のうちで、一定の相続人に残してあげなければならない部分のことです。

    亡くなった方の兄弟姉妹が相続人となる場合、兄弟姉妹には「遺留分」はありません。

    それ以外の相続人には、この「遺留分」があります。

    遺言書を残す場合には、この「遺留分」に配慮しないと、相続トラブルを防ぐ為の遺言書が、かえって相続トラブルの元になってしまうので注意が必要です。

    ただ、勘違いしないで頂きたいのは、「遺言書を残すときに遺留分を無視してはいけない」ということではないということです。

    参考記事⇒「遺留分を侵害した遺言書も有効です!」

    遺留分の割合はどれぐらいか。

    遺留分の割合は、誰が相続人であるかによって違います。

    まず、親や祖父母(「直系尊属」といいます)のみが相続人であるときの遺留分は、亡くなった方の財産の3分の1です。

    そして、それ以外の場合の遺留分は、亡くなった方の財産の2分の1です。

    つまり、亡くなった方の財産の3分の1、または2分の1が、遺留分がある相続人全員に残してあげなければならない割合ということになります。

    相続人ひとりひとりの遺留分はどれぐらいか。

    上記の説明は、遺留分がある相続人全員分の「遺留分」です。

    あなた方のように、遺留分がある相続人が複数人いる場合には、次の計算式でひとりひとりの遺留分を算出します。

     

    【相続人1人の遺留分の計算方法】

    「全体の遺留分の割合」×「遺留分がある相続人各人の法定相続分の割合」「相続人一人一人の遺留分の割合」

     

    あなた方の場合には、全体の遺留分の割合は、お母様の相続財産の2分の1です。

    そして、お母様の財産を相続する相続人は、お母様の子どもである、あなた方姉妹4人ということですから、相続人各人の法定相続分は4分の1ということになります。

    これを上記の計算式に当てはめますと、「2分の1×4分の1=8分の1」となります。

    つまり、あなたの遺留分の割合は、お母様の相続財産の8分の1というわけです。

    遺留分減殺請求

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